むかしむかし、
モモの けは、
いまより すこしだけ いろが ついていました。
それは、あさやけのような、
うすい クリームいろ。

こねこのもも
きょうはどこにいこうかな
あるひ、モモは
ミミと ポポが あるく いつもの みちで、
とても ちいさな こえを ききました。
「たすけて……」
みると、
つゆに ぬれた はっぱの したで、
ちいさな むしが ふるえていました。
モモは からだを ちぢめて、
そっと ちかづき、
じぶんの けで つつみました。
あさに なるまで、
じっと、じっと。
つゆも かぜ も、
モモの せなかに ふりました。
でも、モモは うごきませんでした。
あさの ひかりが さしたとき、
むしは げんきに あるきだしました。
そのとき――
モモの けは、
つゆと ひかりを いっぱい すいこんで、
まっしろに なっていたのです。

こねこのもも
けいろがまっしろ
それは、
だれかを だいじに おもった しるし。
だから いまも、
モモの けはやさしい しろ。