まるの、たからもののササ

まるは、いつも一本のササを抱えています。 寝る時も、歩く時も、ずっといっしょ。

「どうして そんなに 大事にしているのさ?」 こぐまのぽんが 不思議そうに聞きました。

まるは、にっこり笑って答えました。

こぱんだのまる
こぱんだのまる

ササ大好き


「このササはね、みんなの『やさしい言葉』を 吸い込んで育つ、魔法のササなのさ。」

誰かが「ありがとう」と言ったり、笑ったりするたび、 ササの葉は ツヤツヤと 輝きを増します。

実は、まるは 昔、とても寂しがり屋でした。


寂しくて お腹が空いて 泣いていた時、 一羽の鳥が 小さなササの種を 届けてくれたのです。
「この種を、あなたの『嬉しい気持ち』で 育ててごらん。」

こぱんだ
こぱんだ

ササおいしい

まるが「おいしいね」と笑うたびに、 「楽しいね」と一歩踏み出すたびに、
ササは ぐんぐん 伸びていきました。 いつのまにか、まるの心は ポカポカと お腹いっぱいに 満たされていたのさ。

だから、まるはこのササを 離しません。


「悲しいことがあっても、このササをぎゅっとすれば みんなの笑顔を 思い出せるのさ。」
まるは 今日も、宝物のササを抱えて、 新しい「うれしい」を 探しにいくのさ。